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2026年11月2日

「施設に入れるなんて、見捨てるみたいで…」障害者の施設入所に踏み切れない親御さんへ 

「障害のある子を施設に入れるなんて、見捨てるみたいでできない」
「できることなら、最後まで自分が面倒を見たい」

障害者の施設入所を考え始めたとき、このような葛藤を抱く親御さんは少なくありません。

食事や入浴、通院、日々の見守り。本人のちょっとした表情から体調を察したり、苦手なことを避けられるよう先回りしたり。長い年月をかけて生活を支えてきたからこそ、「離れて暮らす」という選択を簡単に受け入れられないのは当然のことです。

一方で、親御さん自身の年齢や体力、病気や入院、きょうだいの将来まで考えると、「この生活を5年後、10年後も続けられるだろうか」という不安も出てくるでしょう。

施設入所を考えることは、今すぐ親子が離れて暮らすと決めることではありません。

本人にはどんな暮らしが合うのか。家族以外にも安心できる人や場所をつくれるのか。まずは知ることから始めてもよいのです。

この記事では、「施設に入れるのは見捨てることなのでは」と迷っている親御さんに向けて、施設入所を考えるタイミングや施設入所支援・グループホームという選択肢、今からできる準備についてお伝えします。

「入所する・しない」の答えを急ぐのではなく、本人と家族にとって安心できるこれからの暮らしを、一緒に考えていきましょう。

障害者の施設入所を考える親が「見捨てるみたい」と感じるのはなぜ?

障害のある子どもと長年暮らしてきた親御さんにとって、施設入所は単なる「引越し」ではありません。

毎朝起こして、食事を用意する。着替えや入浴を手伝う。通院に付き添う。今日も元気に過ごせているかを見守る。

そうした一日一日の積み重ねが、親子の暮らしそのものになっているからです。

だからこそ、「離れられない」という気持ちを「過保護だから」「子離れできていないから」と片づけることはできません。そこには、長年本人の生活を支えてきた親御さんだからこその責任感や愛情があります。

「自分が最後まで面倒を見なければ」という責任感

「この子のことを一番わかっているのは自分だから、自分が支えなければ」

長く一緒に暮らしているほど、そう感じることがあります。

たとえば、本人が言葉で気持ちを伝えることが難しくても、親御さんなら「今日は少し元気がない」「今は一人で落ち着きたいのかもしれない」と、表情や仕草から気づけることもあるでしょう。

好きな食べ物、苦手な音、落ち着く場所、いつもの生活リズム。家族だから知っていることが多いほど、「ほかの人に任せて大丈夫だろうか」と心配になるのは自然なことです。

ただ、本人を大切にする方法は、親御さん一人がすべてを背負い続けることだけではありません。

家族が知っている「本人らしさ」を支援者へ伝え、家族以外にも本人を理解してくれる人を増やしていく。それも、これからの生活を支える大切な準備です。

「施設に入れる=子どもを手放す」と感じてしまう

「施設に入ったら、もう一緒に暮らせない」
「親としてできることがなくなるのでは」

施設入所を考えたとき、このような寂しさを感じることもあるでしょう。

さらに、親族や知人から「まだ家で見られるのでは」「施設はかわいそう」と言われれば、「自分は楽をしたいだけなのでは」と自分を責めてしまうかもしれません。

しかし、家庭での介助の大変さは、外から見ただけではわかりません。

入浴や排泄、移乗などの身体介助が必要な方もいれば、夜間も見守りが欠かせない方もいます。親御さん自身が年齢を重ねれば、これまでできていたことが少しずつ負担になることもあります。

親御さんの健康や生活を守ることは、本人を大切にしないことではありません。

本人と家族がこれからも無理なく暮らしていくために、「家族だけで支え続ける以外の方法」を考える。
それも親としてできることの一つです。

施設に入れることと、子どもを見捨てることは同じではありません

家で一緒に暮らすことが正解で、施設で暮らすことが不正解。

そう決める必要はありません。

大切なのは「どこで暮らすか」だけではなく、本人が必要な支援を受けながら、毎日を安心して、その人らしく過ごせるかどうかです。

こざくら学園が大切にしているのも、「明るく、楽しく、生きがいのある生活」と「私たち一人ひとりが主役」という考え方です。

施設での生活は、食事や入浴などの介助を受けるだけの毎日ではありません。

当施設は、生活班で花の栽培やプランター管理、手芸・工作、機能訓練、スポーツ、レクリエーションなどを行っています。作業班では、芋・瓜・梅などを育てる農作業や、瓜漬けの製作・販売などにも取り組んでいます。

土に触れることが好きな方もいれば、作品づくりに集中する時間が好きな方もいるでしょう。

「できる・できない」だけを見るのではなく、本人が好きなことや得意なこと、心地よく過ごせる時間を大切にしながら、一人ひとりの日常をつくっていく。

施設入所を考えるときには、「家族から離れる場所」としてだけではなく、「本人に新しい人や活動、楽しみが増える可能性のある生活の場」という視点も持ってみてください。

「一緒に暮らす」から「一緒に生活を考える」関係へ

別々の場所で暮らすようになっても、親子であることは変わりません。

変わるのは、親御さんが生活のすべてを担う形から、支援者と一緒に本人の暮らしを支える形へと、関わり方が変化することです。

「予定が急に変わると不安になりやすい」「この仕草は休みたいサイン」「畑仕事をしていると落ち着く」といった情報を支援者へ伝えることも、家族だからこそできる大切な役割です。

こざくら学園では、食事や休憩などの日常生活上の支援だけでなく、一人ひとりの個性や体調、得意なことを大切にしながら日中活動を行っています。

家族が知っている本人の姿と、支援者が日々の活動のなかで気づいた本人の姿。その両方を共有していくことで、本人への理解を深めることにもつながります。

そして日々の介助を支援者と分担できれば、親子で会う時間の過ごし方も変わるかもしれません。

「介助しなければ」と追われるのではなく、一緒に話したり笑ったり、好きなことを楽しんだりする。

「介助する人」と「介助される人」だけではない、親と子としての関係を大切にしていくこともできます。

障害者の施設入所を考え始めるタイミングに「早すぎる」はある?

「まだ自分も元気だから、施設のことを考えるのは早いのでは」

そう感じる親御さんもいるでしょう。

施設入所を何歳から考えるべき、という一律の基準はありません。

本人の障害特性や必要な支援、家庭環境、親御さんの健康状態によって、考え始めるタイミングはそれぞれ異なります。

本人の障害特性や必要な支援、家庭環境、親御さんの健康状態によって、考え始めるタイミングはそれぞれ異なります。

ただし、将来の暮らしについて「知ること」と、実際に「入所すること」は別です。

むしろ親御さんが元気な今だからこそ、焦らず、本人の様子を見ながら選択肢を比較できます。

親の体力や健康に不安を感じ始めたら考えるきっかけに

入浴、排泄、移乗、通院などの介助は、本人の身体状況や親御さんの加齢によって負担が変わります。

「今はできている」だけではなく、「5年後、10年後も同じ生活を続けられるだろうか」と考えてみることも大切です。

また、「親亡き後」より前に、親御さんが病気やけがで入院する可能性もあります。

そのとき、本人はどこで暮らすのか。誰が食事や入浴を支えるのか。誰が本人の好きなことや苦手なことを知っているのか。

急に考えなければならなくなるより、元気なうちから少しずつ準備しておくほうが、本人に合った選択肢を探しやすくなります。

きょうだいがいる場合も、「親の次は兄弟姉妹が介護する」と決める必要はありません。

家族だけで抱えるのではなく、福祉サービスや専門職、本人を理解してくれる支援者を含めた「支援の輪」をつくっておくことが、家族全体の安心につながります。

「まだ大丈夫」と思える今は、何もしなくてよい時期ではなく、ゆっくり考えられる時期でもあります。

入所施設とグループホーム、どちらが本人に合う?暮らし方から考えよう

親元を離れた暮らしを考えるとき、選択肢の一つとなるのが「施設入所支援」と「グループホーム」です。

大切なのは、どちらが優れているかではありません。

本人にどのくらいの支援が必要なのか。どんな環境なら落ち着けるのか。どんな毎日を送ることが本人の楽しみにつながるのか。

「施設の種類」ではなく、「本人の暮らし」から考えてみましょう。

24時間の生活を支える「施設入所支援+生活介護」

わたしたちの園では日中の生活介護と夜間の施設入所支援を通じて、入所されている方の生活を24時間体制で支えています。

平日は朝6時に起床・整容、7時30分に朝食。その後、生活班・作業班での日中活動があり、昼食や午後の活動、15時のティータイム、18時の夕食・自由時間を経て、22時に消灯する流れです。

日曜日や祝日には余暇の時間も設けられています。

つまり、「施設入所支援」という制度名だけを見るのではなく、そこで本人が朝起きてから夜眠るまで、どのような一日を送るのかを見ることが大切です。

食事や入浴などの介助、健康面への配慮が必要なことはもちろん、「何をして過ごすことが好きなのか」「どのような一日なら本人が落ち着いて過ごせるのか」まで考えることが、生活の場を選ぶうえで重要になります。

5名ずつの住まいで暮らす「グループホームこざくら」

こざくら学園では、施設入所支援だけでなく、「グループホームこざくら」も運営しています。

グループホームには「朝陽荘」と「春花荘」があり、それぞれ定員5名の住まいです。

日常生活の支援だけでなく、食事の提供や栄養管理、健康管理、相談支援、日中活動などの支援を受けながら生活します。

「親元を離れたら、身の回りのことをすべて一人でできなければならない」というわけではありません。

必要なところでは支援を受けながら、地域のなかで生活していくという選択肢です。

施設入所支援とグループホームの両方を運営しているからこそ、「施設かグループホームか」という名称だけではなく、本人にどのような支援や暮らし方が合っているのかという視点で考えることが大切です。

不安があるなら「入れる・入れない」を決める前に施設を見てみる

Webサイトで施設について調べても、最後まで残りやすいのが「実際にはどんな場所なのだろう」という不安です。

写真を見るだけでは、そこで暮らしている人の表情や、職員とのやり取り、日常の空気までは十分にわかりません。

だからこそ、迷っているときには、一度実際の施設を見てみるという方法があります。

畑や作品づくり、ティータイム -本人が過ごす一日を見てみる

施設見学では、居室や浴室などの設備を見るだけでなく、そこでどのような時間が流れているのかにも目を向けてみてください。

こざくら学園では、生活班・作業班での活動として、花の栽培や作品づくり、農作業、スポーツ、レクリエーションなどを行っています。

活動の合間には食事や休憩があり、15時にはティータイム、夕食後には自由時間があります。

こうした具体的な一日を知ると、「施設に入る」という漠然としたイメージから、「ここで朝起きて、こんな活動をして、夕方にはこう過ごすんだな」と、本人の生活を想像しやすくなります。

また、職員が利用者さまへどのように声をかけているか、利用者さまがどのような表情で過ごしているかも見てみましょう。

こざくら学園が掲げる「一人ひとりが主役」という考え方が、実際の生活のなかでどのように表れているのかを自分の目で確かめることも、施設選びでは大切です。

見学したからといって、入所を決める必要はない

グループホームこざくらでも、利用を検討する方へ施設見学を案内しています。

「問い合わせをしたら、入所しなければならないのでは」
「まだ決めていないのに見学してもよいのだろうか」

そのように考える必要はありません。

むしろ、「まだ決められないから見てみる」という考え方もあります。

たとえば、本人が普段どのような生活をしているかを伝え、「この子の場合はどんな一日になりそうですか」「環境の変化が苦手ですが、どのようなことを相談できますか」と尋ねてみるのもよいでしょう。

実際に見て、「ここなら安心できそう」と思うこともあれば、「本人には違う暮らし方が合っているかもしれない」と気づくこともあります。

どちらも、本人の将来を考えるための大切な一歩です。

「この子と離れられない」と思う今から、少しずつ将来の準備を

「施設のことを考えたほうがよいのはわかっている。でも、今はまだ離れて暮らすことを考えられない」

そう感じているなら、今すぐ答えを出さなくても構いません。

まずは、今の安心を大切にしながら、「この人なら大丈夫」「ここでも大丈夫」と本人が感じられる人や場所を少しずつ増やしていきましょう。

「人・場所・経験」を少しずつ広げていく

こざくら学園では、障害のある方の将来に向けた準備として、「人」「場所」「経験」を少しずつ広げていくことを大切にしています。

家族以外にも本人を理解してくれる人を増やすこと。

家庭以外にも安心して過ごせる場所をつくること。

そして、本人のペースでさまざまな活動や環境を経験することです。

たとえば、親御さんが知っている「好きなこと」「苦手なこと」「落ち着く方法」「体調が悪いときに見られるサイン」などを支援者と共有することも、その第一歩です。

さらに、畑作業や創作活動などを通じて、「これが好きだったんだ」「こんなことにも集中できるんだ」と、家族が知らなかった本人の一面が見えてくることもあります。

大切なのは、将来のために無理やり変化へ慣れさせることではありません。

本人の安心を守りながら、「ここにも安心できる人がいる」「この場所でも自分らしく過ごせる」という経験を少しずつ増やしていくことです。

それは施設入所の準備だけではなく、本人のこれからの人生そのものの選択肢を増やすことにもつながります。

まとめ|施設入所に迷っている今だからこそ、親子のこれからを一緒に考えてみませんか

「施設に入れるなんて、見捨てるみたいでできない」

そう思うほど迷うのは、それだけ長い間、本人の暮らしを大切に考え、支えてきたからではないでしょうか。

今すぐ「入所する・しない」を決める必要はありません。

まず考えてみてほしいのは、「この子がこれからも笑顔で、その人らしく暮らすには、どんな人や場所、支援があればよいだろう」ということです。

こざくら学園では、「明るく、楽しく、生きがいのある生活」「私たち一人ひとりが主役です」という考え方を大切にしています。

生活介護と施設入所支援を通じた24時間の生活支援に加えて、地域で共同生活を送る「グループホームこざくら」も運営しています。

施設での毎日にも、花を育てたり、作品をつくったり、畑で作物を育てたり、スポーツをしたり、ティータイムを楽しんだりする時間があります。

大切なのは、ただ「預かってもらえる場所」を探すことではありません。

本人が安心できる人がいて、好きなことや楽しみに出会えて、「ここも自分の居場所だ」と思える暮らしを探すことです。

社会福祉法人さくら会では、「入居者様がずっと住み続けたい」「ご家族様が安心して託せる」、そして利用者さま・ご家族・職員の三者が笑顔でいられる施設を目指しています。

「まだ入所すると決めていない」
「家で暮らせるうちは一緒にいたい」
「でも、将来のことは少し心配」

そんな段階でも構いません。

まずは施設を見学し、利用者さまの一日や職員との関わりを見ながら、「この子がここで暮らしたら」と想像してみませんか。

「施設に入れるかどうか」を決めるためではなく、本人とご家族が安心できるこれからの暮らしを考えるために。

こざくら学園で、一緒に将来の選択肢を考えるところから始めてみてください。

こざくら学園の運営内容は、生活介護(日中)、施設入所支援(夜間)を通じて24時間(入所施設)体制で、サービスを提供しています。
また、共同生活援助(グループホーム)の運営をしています。障害者支援施設をご検討の方は、こざくら学園 サービス管理責任者までお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせは ☎0959320870 ✉ info@kozakura.cc