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2025年12月1日

グループホームの日常を深掘り|平日と休日のリアルな生活風景

こざくら学園で過ごす「平日」と「土日祝」のリアルな暮らしをご紹介します。地域で安心して暮らすための選択肢として、近年ますます注目されている「グループホーム」。

社会福祉法人さくら会・こざくら学園でも、利用者の方が自分らしく、支えられながら暮らせる場所として、多くの方に利用いただいています。

今回は、前回の「グループホーム全体の概要」をさらに深掘りし、実際の生活の流れや平日と土日祝の過ごし方を中心に、具体的な日常の姿をまとめました。初めて利用を検討される方、ご家族の方にとって、暮らしのイメージがぐっと鮮明になる内容です。

どうぞ最後までご覧ください。

グループホームでの生活とは?

こざくら学園のグループホームは、利用者が“家庭的な環境で安心して生活できること”を大切にしています。

  • 個々に合わせた生活リズム
  • 必要な場面だけ支援が入る「ちょうどよい距離感」
  • 少人数で落ち着ける居住スペース
  • 食事・入浴・服薬などへの柔軟なサポート

「支援施設」ではなく、第二の家というイメージに近いかもしれません。

安心できる人間関係、整った生活環境、無理のないスケジュール。それらが整ったうえで、平日は就労支援、休日は趣味や休息という、メリハリのある暮らしができることが特徴です。

こざくら学園のグループホームでは、障害福祉サービスの一つである「共同生活援助(グループホーム)」の理念である自立生活の促進を丁寧に実践しています。共同生活援助は、必要な支援を受けながら地域で暮らせるようサポートする仕組みですが、単に日常生活を補うだけでなく、利用者さんができることを増やすための関わりも大切にしています。

たとえば、

  • 自分でできる家事等は見守りのもとでチャレンジしてもらう
  • 金銭管理や生活リズムの調整も、その方のペースに合わせて支援
  • コミュニケーションが苦手な方には、スタッフが間に入り「安心して話せる環境」を整える

こうした積み重ねが、本人の「自分でできた」という自信につながり、将来的にはより自立度の高い生活へステップアップしていく土台になります。

また、グループホームの生活は集団生活と思われがちですが、実際には個別性を非常に重視した暮らしが実現されています。部屋はプライバシーを守れる個室が基本で、生活の中でもやりたいことや苦手なこと、得意なこと”を把握し、スタッフが必要に応じて支援の量を調整しています。

このように、その人らしいちょうどよさを常に考えながらサポートしています。地域の中で自然に暮らしながら、必要なところだけ支援が入る。こざくら学園のグループホームは、まさに自立と安心が両立できる生活の場です。

平日の過ごし方|B型就労支援・生活介護が生活の中心

平日は、こざくら学園の利用者の多くがB型就労支援事業所に通所しています。
ここでは、作業を通じて働く意欲や生活のリズムを身につけることができます。

また、生活介護(日中障害福祉サービス)を希望される利用者は、創作的活動または生産活動の機会の提供、また利用者の希望や能力に応じた活動を提供し、社会参加ややりがいを支援します。

朝:スタッフによるお迎えからスタート

毎朝、決まった時間にスタッフがホームへ迎えに来てくれます。

  • 「おはようございます!」とあいさつを交わす
  • 忘れ物がないか、体調は大丈夫か確認
  • 車に乗って事業所へ向かう

家庭では家族がしていた役割を、グループホームではスタッフが自然に支えます。送迎があることで、「行かなければ」という負担よりも「安心して向かえる」気持ちが大きくなり、生活のリズムが安定します。

日中:B型就労支援での活動

B型では多くの場合、

  • 軽作業
  • 内職
  • 創作活動
  • 農作業
  • 清掃
  • リサイクル関連の仕事

など、利用者が無理なく取り組める活動が行われています。作業量は個々に合わせて調整され、「できることを積み重ねていく」ことを大切にしています。
人と関わる時間、手を動かす時間、休憩する時間そのすべてが、生活力を育む大切な経験になります。

生活介護の活動

生活介護では、利用者の方が安心して日中を過ごせるよう、一人ひとりの希望や得意なことに合わせた活動を提供しています。絵画・手芸・工作などの創作活動では、自由な発想を表現する楽しさや、作品が完成する達成感を味わうことができます。

具体的な活動内容は、

  • 食事
  • 入浴
  • 排泄
  • 移乗といった身体介護
  • 調理
  • 洗濯
  • 掃除

などの生活援助です。軽作業や簡単な生産活動にも取り組み、役割や社会とのつながりを実感できるようサポートします。

さらに、季節行事や地域交流への参加、散歩や体操などのリフレッシュ時間も充実しており、心身の安定や生活リズムの形成につながります。利用者にとって“やりがい”と“楽しさ”が共に感じられる、充実した一日を目指した支援を行っています。

夕方:16時頃に帰宅、ゆっくり“おうち時間”へ

事業所からグループホームに戻るのは、おおむね16時頃。
帰ってきたら、

  • 手洗い、うがい
  • 健康管理(検温・血圧測定)
  • 軽い着替え
  • 自室で休んだり、リビングで過ごしたり、テレビを見たり、絵を描いたり、パズルをしたり

それぞれが思い思いの時間を過ごします。夕食づくりはスタッフが行いますが、興味がある方は一緒に配膳を手伝ったり、盛り付けをしたり、料理を見学したりすることもあります。家庭の団らんのように、自然に会話が生まれるのがホームらしい光景です。

土日祝の過ごし方|“自由だからこそ、その人らしさが出る”時間

こざくら学園のグループホームにおける土日祝日は、利用者にとって「心をゆるめ、自分のペースを取り戻す時間」です。

平日は就労支援で一定の緊張感がありますが、休日はその負荷が軽くなるため、利用者の精神的な安定に大きく寄与します。

ホーム側としても、無理に予定を詰め込むのではなく、“その人の生活リズムや興味に合わせて過ごせる環境” を整えることを重視しています。自由に過ごせる時間は、実は「その人の特性」「興味」「得意」がもっとも表れやすい時間でもあり、スタッフにとってもその方の理解が深まる貴重な機会です。

絵を描く時間:創造力を活かした“自分の世界”

休日は平日よりまとまった自由時間があるため、創作活動を好む利用者さんにとっては特に充実した時間になります。

  • お気に入りの色鉛筆やマーカーを並べて準備
  • ゆっくり構図を考える
  • ときどきスタッフに「見て〜」と作品を見せてくれる
  • 完成したら壁に飾って自信につながる

創作活動は、心の安定にも良い影響があり、不安が減り、集中力や感情の整理につながります。スタッフは必要なときだけそっと声をかけ、活動を邪魔しない距離感を意識しています。この「過干渉にならない関わり方」も、グループホーム支援では非常に重要なポイントです。

散歩:地域の中で生活する“実感”を得る時間

散歩は、身体を動かすことだけが目的ではなく、地域社会に触れ、生活者としての感覚を養う大切な機会 です。こざくら学園のある西海市は自然が多く、海風が気持ちいいエリアもあり、ただ歩くだけでもリフレッシュ効果があります。

  • 草花や季節の変化に気づく
  • なじみのお店や風景を見ることで安心感が生まれる
  • スタッフとゆるい会話をしながら歩く
  • 体力づくりやメンタルの安定にも効果的

外出のスタイルは人によってさまざまで、スタッフが同行する場合もあれば、見守りで一人散歩できるケースもあります。“安全に配慮しつつ自立を促す” のがこざくら学園の支援方針です。

テレビを楽しむ:安心できる“いつもの週末”

テレビは、利用者にとって「情報」「娯楽」「安心感」を同時に得られる親しみやすいツールです。

  • お笑いで声をあげて笑う
  • 好きなアニメを毎週楽しみにしている
  • ニュースで話題を共有できる
  • スタッフと番組について語り合う

こうした「何気ない週末の時間」が、生活の満足度を大きく高めています。また、テレビ時間は他の利用者と一緒に過ごすことも多く、小さなコミュニケーションが自然に生まれる場にもなります。

ラジオ:静かに過ごしたい人に好まれる選択

ラジオが好きな利用者さんも少なくありません。テレビより刺激が少なく、音だけの情報は落ち着きをもたらします。

  • 懐かしい音楽
  • ゆっくりした語り口
  • 聴きながら別の作業もできる快適さ

雨の日や気分が乗らない日でも、部屋でゆっくり過ごすことができ、精神的な安定につながる大切な時間となります。

“自由”を可能にする支援

自由時間といっても、ただ放任するわけではありません。スタッフが常に目配り・気配りし、必要に応じてサポートを行います。

  • 服薬の声かけ
  • 体調チェック
  • 外出の安全確認
  • 悩みごとの相談
  • 水分補給や食事の準備
  • 行動の変化を見逃さない観察

この絶妙な“見守りの支援”があるからこそ、利用者は安心して休日を過ごすことができています。休日は、利用者が「好きなこと」「落ち着くこと」「自分らしくいられること」を自然に選び取れる時間。その積み重ねが自己肯定感につながり、ホームでの生活がより豊かなものになっていきます。

“自由”を支える、スタッフの見守り

祝日が自由とはいえ、グループホームの生活は「完全に一人で生活する」わけではありません。

こざくら学園では、利用者が“自分でできることを大切にしながら、必要な部分はしっかり支える”という支援方針を徹底しています。

このバランスを保つために、スタッフの見守りやサポートは不可欠な存在です。まず、スタッフは日常の中で “健康管理” を非常に重視しています。障害特性によって体調変化を言葉でうまく伝えられない方もいるため、

  • 表情
  • 食欲
  • 睡眠の質
  • 歩き方や動きの変化

などを細かく観察し、異変を早期にキャッチします。これにより、体調悪化の未然防止につながり、安心した生活が維持されています。また、服薬についても確実なチェック体制が整っています。
飲み忘れ、飲み間違いは健康に影響するため、

  • 声かけ
  • 薬の準備
  • 飲んだ後の確認

など、利用者ごとの状況に合わせて丁寧にサポートします。これもグループホームだからこそ可能な“安心の仕組み”です。さらに、スタッフは日常の「ちょっとした困りごと」にも耳を傾けています。

  • 「今日は少し気分が落ちている…」
  • 「人間関係でモヤモヤがある…」
  • 「○○に挑戦したいけど、どうしたらいい?」

こうした小さな声に気づき、受け止め、必要なら関係機関と連携して解決へ導きます。支援は“必要最低限”ではなく、“必要なときに必要な量だけ”行うことが大切であり、こざくら学園ではこの「適切な介入レベル」を常に意識しています。

外出時のサポートも、その人の能力・習慣・安全性に合わせて調整します。スタッフが同行するケース、見守りのみでOKなケース、「近所なら一人で散歩可能だが、遠出は付き添いが必要」など、本人の自立を妨げない範囲で安全を確保することを重視しています。

また、食事の準備や生活全般の支援は、ただ提供するだけではなく、利用者が「手伝いたい」「やってみたい」と思ったタイミングを大切にします。

こうした小さな成功体験が、

  • 自己肯定感
  • 自立への意欲
  • 生活スキルの向上

につながっていきます。

こうした長期的視点で利用者を理解し、日々の関わりに反映していくことで、その人らしさを尊重した「生活の質の向上」が実現します。自由な時間を安心して過ごせるのは、スタッフの丁寧な見守りがあるからこそ。こざくら学園のグループホームは、“自由”と“安全”が両立した生活の場として、利用者の暮らしをそっと支えています。

平日と休日を通して感じられる「生活の安定」

こざくら学園のグループホームでの生活は、平日と休日という二つの時間帯が互いに補完し合うことで、利用者にとって 安定した日常リズム を作り出しています。

平日:就労支援を通じて整う生活リズム

平日はB型就労支援事業所・生活介護に通うことで、決まった時間に起き、出かけ、作業をして帰宅するというサイクルが自然に身につきます。このリズムは単に“時間を守る”だけでなく、以下のような効果があります。

  • 精神的安定:毎日同じ流れがあることで不安が軽減
  • 生活スキル向上:作業や他者との関わりで自立スキルが養われる
  • 社会参加意識:役割を持つことで自己肯定感が高まる

B型就労支援・生活介護では、体力や集中力に合わせて作業量や内容が調整されるため、「無理なく取り組める」ことも大切なポイントです。これにより、仕事の達成感や自分のペースを守る経験が積み重なり、日々の生活に自信が生まれます。

休日:自由時間で心身をリセット

一方、土日祝はB型就労支援・生活介護が休みとなるため、自由な時間を思い思いに過ごすことができます。自由時間は、ただ休むだけでなく、自己表現や心の整理、趣味の充実などに活用され、平日で使ったエネルギーをリセットする役割を果たします。

  • 絵や創作活動で集中力と感情の整理
  • 散歩や軽い運動で身体のリズムを整える
  • テレビやラジオでリラックス・情報収集

このように、自由時間は「その人らしさを発揮できる時間」として機能し、自己理解や自己肯定感の向上につながります。

平日と休日のバランスが生む安定

平日と休日の時間のメリハリは、生活全体に安定感をもたらします。「規則正しいリズムで活動する日」と「自由に過ごす日」を交互に経験することで、利用者は日常生活の中での自律と安心感を自然に身につけることができます。

こざくら学園のグループホームが大切にしていること

こざくら学園では、利用者の方の「その人らしさ」を何より大切にしています。

  • 無理のない生活リズム
  • ホッとできる空間
  • やりたいことを尊重する姿勢
  • 必要な支援がしっかり届く環境

生活は毎日の積み重ねです。だからこそ“快適に、穏やかに、安心して”過ごせることを何より大切にしています。

まとめ|グループホームは「暮らす場所」そのもの

こざくら学園のグループホームは、利用者の方が社会とつながりながら、自分のペースで心豊かに生活できる場所です。平日は働き、休日はゆっくり休む。特別なことはなくても、その一つ一つの積み重ねが「人生の安定」につながります。

これから利用を検討される方や、ご家族の方が、実際の暮らしのイメージを具体的に持てる内容になっていれば幸いです。見学や相談も随時受け付けていますので、気になる方はいつでもお問い合わせください。

こざくら学園の運営内容は、生活介護(日中)、施設入所支援(夜間)を通じて24時間(入所施設)体制で、サービスを提供しています。
また、共同生活援助(グループホーム)の運営をしています。障害者支援施設をご検討の方は、こざくら学園までお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせは ☎0959320870 ✉ info@kozakura.cc